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金正恩総書記が幹部に不満を募らせる理由 北朝鮮経済は「三重苦」状態から脱し切れていない

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最高指導者として思うように国政を行えない──。北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党総書記の悩みは深そうだ。今年に入り、党大会や中央委員会総会、最高人民会議といった主要会議を開き、集まった政治エリートたちの前で「自立更生」「百折不屈」「刻苦奮闘」と計画や指示の貫徹にハッパをかけ続けてきた。しかし、満足できる成果が見えてこない。

6月29日、党の中央最高領導機関である政治局の拡大会議が開かれた。この場で金総書記は「国家と人民の安全に大きな危機をもたらす重大事件が起きた」と異例の発表を行った。

その具体的な中身までは発表されなかったが、党序列5位内・軍序列1位の李炳哲(リビョンチョル)・党中央委員会政治局常務委員会委員と、軍序列2位で元帥の朴正天(パクジョンチョン)・党中央委員会政治局委員が更迭、あるいは降格させられたとの見方が有力だ。

「重大事件」のきっかけは、金総書記が食糧不足のために軍備米の放出を命令したところ、軍の一部がこれに従わなかったことだ。その責任者が、前出の2人だった。

金総書記自ら「食糧事情が厳しい」と言及している。「人民第一主義」を標榜する金総書記が、国民に食糧を行き渡らせるよう軍に命令したのに従わない。「反金正恩」勢力が生じつつあったようだ。

李炳哲と朴正天に対しては、金総書記の最側近といわれる趙甬元(チョヨンウオン)・党政治局常務委員が責任を追及し降格させたという。7月8日、故・金日成(キムイルソン)主席の遺体が安置されている錦繡山(クムスサン)太陽宮殿を参拝した際、本来、金総書記とともに参拝団最前列に立つはずの李炳哲が3列目に追いやられ、朴正天も1階級降格の次帥の階級章を着けていたことが判明している。

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