「大学受験はするべき」、「勉強は自分でするもの」と考える親は進学校を選び、保険をかけて安心したい親は付属校を選ぶ傾向にある。早慶、GMARCH出身の親は母校に入れたがる傾向が強い。勉強するうちに楽しくなって、国立などそれ以外の大学に行けるかもしれないのに、12歳で子どもの可能性を狭めてしまうのが付属校の怖いところだ。
付属校でもGMARCH、立命館、関西学院などは、以前より勉強させるようになった。付属校はいいところもたくさんあるが、系列大学進学後を含めて人間関係が固定されやすいのが吉とも凶とも出る。裕福な家庭の子が多く、金銭感覚が世の中とズレている子もいる。付属校ばかり受けさせようとする親がいるが、入試日程が重なるし学校のカラーは違う。親の安心のために、どこでもいいから付属校に入れるのではなく、子どもと向き合い、最適な学校を選んでほしい。
親が頑張れば何とかなるという勘違いも多い。勉強するのは本人であり親はサポートしかできない。子どもは自分の意のままに動くと思っている親が多すぎる。別の人格であることをわかってほしい。自分の不安解消のために管理するのはやめたほうがいい。子どもに寄り添わずして点数は上がらない。
子どもは中学受験という重圧の中にいるのだから、しっかりと見てあげるべきだ。愛情は外注できない。親が忙しくて子どもにコミットしないうちに塾に行かなくなり、学校にも行かなくなった例をいくつも見てきた。塾にお金を払って勉強という箱だけ与えても、親の愛情で底をふさがないとざるのように全部抜けていってしまう。
子どものイライラの正体
子どもたちは言葉にできないイライラを抱えている。6年生の秋からは「勉強したのにテストで点が取れない」とか、管理しようとする親への不満を漏らす。子どもにしてみれば、中学受験とは何かがよくわからないまま塾に行かされ、走らされている。それでも、受験することにプライドを持っているから、勉強をやめたいとは言わない。
受験は仕事と違って逆算ができない。過去問を解き始める9月までに基礎を仕上げたいから、今月はこの問題集を2巡させよう、と予定を立ててもそのとおりにはいかない。勉強は逆算ではなく、積み上げていくもの。子どもの学力、能力を最大限に伸ばすことしかできない。他人の合格体験記を読んでまねしようとしても、子どもはそれぞれ違う。お金をかけてプロの家庭教師をつければ何とかなると勘違いしている親もいるが、単純ではない。ただ、コツコツと勉強ができる子は、その努力が積み上がっていく。逆に頭はよくても努力しない子は脱落する。
最近は一人っ子が多く、家庭教師はたいてい個室ではなくリビングで子どもをみる。親が近くにいるので、子どもと内緒話ができないのが難点だ。家庭教師は本来、メンタルサポートはしないが、子どもの不満や愚痴を聞いてあげないと勉強の効率が上がらない。親の話も聞いて毒気を抜いておかないと子どもにシワ寄せがいく。話を聞くには時間の余裕が必要なので、1日に3件も4件も分刻みで予定を入れている家庭教師は避けたい。
理科の物理分野が苦手というような、弱い教科そのもののテコ入れは個別指導より家庭教師が向いている。理解できるまでとことん教える時間が取れるし、前に使ったテキストを家の本棚から出してきて参照することもできるからだ。当然、家庭教師は個別指導より費用がかかる。教師の質にばらつきがあるので、必ず体験授業を受けてから選んでほしい。
(構成・ライター 仲宇佐ゆり)






















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