ルマーダで全社に横串を通すIT部門のトップ・塩塚啓一副社長に聞いた。
──日立を牽引するIT部門は何が変わりましたか。
従来は、顧客の最初の要件定義どおりにシステムを作ろうとしても、実際は途中で「これもあれも欲しい」となって、横展開が難しく、想定外のコストや赤字が出ていた。
それを、「ルマーダ」の共通テンプレートに乗せて、個別のソフトウェアをなるべく作らないような仕組みに変えた。ルマーダは多くの成功例があり、さまざまな企業で使える。共通テンプレートを使うことで、システム開発のスピードも品質も上がっている。
──日立の事業別サイロを壊したのはルマーダですか。
そうだ。ルマーダという全社共通の言葉ができたことが大きい。それまではITとOT(運用・制御技術)で使う言葉がまったく違っていた。機械やエレベーター、鉄道を造るOTでは「ルマーダって何?」という感じだったが、今はわれわれITが工場でOTを学ぶなど一体感がある。OTの人たちもITの言葉を知らなくてもルマーダという同じ目線で一緒に考えられるのは大きい。工場などの現場はデータの宝庫。私は日頃から「ヘルメットをかぶったSE(システムエンジニア)になれ」と言っている。現場がわからないと、顧客とも会話ができず、新しい価値を生み出すための「協創」もできない。
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