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『オードリー・タン 自由への手紙』 天才デジタル担当大臣が日本に贈るロードマップ

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  • 堀内 勉 多摩大学社会的投資研究所教授・副所長、HONZ
オードリー・タン 自由への手紙(オードリー・タン 語り/クーリエ・ジャポン編集チーム 編/講談社/1400円+税/197ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。
[Profile] 唐 鳳 Audrey Tang 1981年、台湾・台北市生まれ。台湾デジタル担当政務委員(閣僚)。台湾のコロナ対応では、薬局など各販売店のマスク在庫がリアルタイムで確認できるアプリ「マスクマップ」を導入。自由な発想で台湾のデジタル化に尽力している。

新型コロナ禍でのマスク不足対策で大成功を収め、世界的な脚光を浴びたのが、ジェネレーションYと呼ばれる若い世代を代表する、台湾の「天才デジタル担当大臣」である。そんな39歳のオードリー・タンが、本当の自由とは何か、どうしたら手に入れることができるのかを、「本書を手にした日本のみなさんへ」と語りかけたのが本書だ。

オードリーが表象するものは、あらゆる既成概念からの逸脱である。プログラミングを独学し始めたのは、幼い頃のことだった。その後、学校に馴染(なじ)めず14歳で中学校を退学、19歳のときに米シリコンバレーで起業、アップルなどの顧問を歴任し、35歳という史上最年少の若さで蔡英文政権にデジタル担当大臣として入閣した。

24歳のときに、自身がトランスジェンダーである、すなわち生まれた時の性別が自身の性同一性と異なることを公表する。その後、旧名の「唐宗漢」から現在の「唐鳳」に改名し、英語名も「オードリー」とした。

「IQ180」と伝えられ、アメリカの外交専門誌『フォーリン・ポリシー』で、グローバル思想家100人のうちの1人にも選出された。「徹底的な透明性」を理念に掲げており、行政のオープン化を進める立場から、メディア取材は一切断らないが、取材内容はすべて公開する。

オードリーは、自由にはネガティブなものとポジティブなものがあると言う。「ネガティブ・フリーダム」は否定的な意味ではなく、「個人として何かから自由になる」という消極的な自由のこと。これが自由への第一歩だ。

「ポジティブ・フリーダム」は、「自分だけでなくほかの人も解放し、自由にしてあげる」という積極的な自由。自分の可能性を力に変え、その力を誰かのために役立てる。

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