世界中のオペラファンに愛されたイタリアの至宝にして、「3大テノール」の一人だったルチアーノ・パヴァロッティがこの世を去ったのは13年前、2007年9月のことだった。これにより、20世紀最大のクラシックプロジェクトといわれた「3大テノール」の活動にも終止符が打たれ、1つの時代が終わりを告げた。
アルバムは1億枚超え
パヴァロッティは、クラシック音楽ビジネスで最も成功したアーティストの一人にほかならない。正規録音によるオペラ全曲盤38組。アルバムセールス1億枚以上。観客動員数1000万人超。これが一人のテノール歌手によって成し遂げられたとは驚異的だ。
そんな彼の生涯を描いたドキュメンタリー映画『パヴァロッティ 太陽のテノール』が公開中だ。イタリア・モデナ生まれの少年は、パン職人にしてアマチュア歌手の父フェルナンドの下で歌うことの楽しさを知り、教師として働きながら声楽家を目指す。母に勧められて出場した声楽コンクールで見事優勝。1961年にオペラ『ラ・ボエーム』のロドルフォ役でオペラデビューを果たす。63年に当時のスター歌手ジュゼッペ・ディ・ステファノの代役で英国ロイヤル・オペラ・ハウスの大舞台に立ち、再びロドルフォ役を歌って絶賛を受けたことから、輝かしいキャリアが開けていく。
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