去る7月6日、20世紀を代表する作曲家にして映画音楽の巨匠、エンニオ・モリコーネが91歳で亡くなった。1928年イタリア・ローマ生まれのモリコーネは、ローマにある名門・サンタ・チェチーリア音楽院で作曲技法を学んだ後、テレビやラジオの音楽を手がけるようになる。
その後、映画の世界へと進出した彼を一躍有名にしたのが、60〜70年代に一世を風靡した「マカロニ・ウエスタン」と呼ばれるイタリア製西部劇の数々だ。映画『荒野の用心棒』や『夕陽のガンマン』で流れる哀愁に満ちた音楽はモリコーネならでは。当時小学生だった筆者の記憶に、主演のクリント・イーストウッドやリー・ヴァン・クリーフとともに、エンニオ・モリコーネの名が刻まれているのだから、よほどその音楽が印象的だったのだろう。88年には映画『アンタッチャブル』でグラミー賞を受賞し、88年の『ニュー・シネマ・パラダイス』や98年の『海の上のピアニスト』などの音楽も担当した。生涯に手がけた映画音楽の数は400本以上という映画音楽界の巨匠だ。日本においても、2003年のNHK大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」の音楽を担当した。
実は現代音楽の作曲も
そんな彼が、現代音楽の作曲家として作風の異なる音楽を作っていたことは、意外と知られていない。現代音楽作品のみを集めた『エンニオ・モリコーネ管弦楽作品集』のライナーノートには「映画音楽作曲家として有名であることに不満はないが、私は演奏会用の音楽も書いている。だが誰もそのことを知らないのは実に残念だ」というコメントも紹介されている。
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