──家賃支援のポイントは。
自民党案は、前年に比べ3カ月間で3割以上減収した事業者を対象に、半年間、家賃の3分の2を国が助成する。上限額は中小企業が月50万円、個人事業主が同25万円だ。
まずは1カ月分の家賃を払ってもらい、支払明細書を添付して申請していただく流れだ。1カ月分を自力で払うのが難しければ持続化給付金(個人事業主は限度額100万円、法人は同200万円)や、金融機関による無利子・無担保融資制度も活用できる。家賃支払いに充てた分を後から国が助成する仕組みだ。
今国会中に第2次補正予算を通し、6月の支払いには間に合わせたい。
──この上限額では、地方や郊外の事業者なら救済されるかもしれないが、都心の事業者にとっては「焼け石に水」ではないか。
原資は税金。銀座、六本木、表参道といった1店舗の賃料が数百万円もするようなエリアの賃料をまるまる補うことはできない。ただ、上限50万円であっても大きな助けになるはずだ。
──野党は、テナントの固定費を抑えるため一時的に日本政策金融公庫が代位弁済する「家賃支払いモラトリアム(猶予)法案」を4月、議員立法で国会に提出した。「5月の支払いに間に合わせる」としていたが。
代位弁済を可能にするには法改正が必要なため、調整に時間がかかる。与党案なら予算措置だけで対応できるのでスピーディーだ。
モラトリアムといっても、日本は過去の判例上、大家(不動産オーナー)とテナントの信頼関係が崩れていなければ家賃支払いが滞っても3カ月間は追い出しはできない。国が支援策を打てば大家は「すぐに退去してもらう必要はない」と判断し、自然とモラトリアムが生まれるのではないか。全体的に自民党案のほうが優れている。
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