不動産市場への影響も不可避だ。株価は下図のようにすでにコロナ危機を織り込み始めている。

日経平均株価は1月20日の高値から3月19日までに31%下落した。だが、不動産業の株価下落はこれを上回る。東証不動産業株価指数は同期間に38%下げた。東証REIT(不動産投資信託)指数に至っては47%減とほぼ半値になった。
不動産業界では今年初めまで楽観ムード一色だった。1月下旬、不動産大手・三菱地所の吉田淳一社長は不動産市況の見通しについて「今後2〜3年は現状から大きく変わらないのではないか」と話していた。「不動産価格はしばらく高止まり」が業界の常識だった。
だが実際には、2〜3年どころか2〜3カ月足らずで異変を来している。
柱の賃貸オフィスビルへの影響は、足元では限定的に見える。今来年の新築オフィスビルは大半が契約済み。既存ビルの賃料ダンピングも見られない。が、感染拡大による影響は避けられそうにない。SMBC日興証券の試算では、感染拡大が7月まで続き東京五輪の延期も織り込めば、東京都心部のオフィス空室率は2.4%上昇し、3.8%に達する。感染拡大がさらに長引けば4.8%もありうる。
オフィス以上に影響が深刻なのがホテルだ。すでにREITの決算に表れている。ホテルREITの中堅、いちごホテルリートは20年1月期決算を3月16日に発表。ホテルの収益指標である、平均客室単価に客室稼働率を掛けて算出するRevPERは前年同期比で11%も下落した。とくに京都で22%、大阪で25%と関西での落ち込みが激しい。
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