ZARAやユニクロを筆頭に、今後も市場拡大が見込まれる低価格ファッション。その勢いに押され、老舗百貨店ブランドは苦戦を強いられている。
10月初旬、「23区」や「自由区」を展開するオンワードホールディングスは事業構造改革の一環として、国内外で数百店規模の大量撤退を行うことを発表した。
「このタイミングで思い切って新しいビジネスモデルへと投資を変えていきたい」。会見で保元道宣社長はこのように述べ、今後はEC強化へ投資を集中することを宣言した。
オンワードは黒字を保っているものの、2018年度の営業利益は44億円。13年度の94億円と比べ、5年間で半分以下に減少した。

オンワードのリストラ発表の約2週間後。高級紳士服「ダーバン」で知られるレナウンは、8月に掲げた希望退職者約150人の募集を中止すると公表した。希望退職を人件費圧縮につなげる予定だったが、「得意先の閉店・売り場縮小や同業他社の大規模な売り場撤退が報道され、当社の事業に与える影響を改めて検証する必要が生じた」(レナウンの神保佳幸社長)。
10月半ばには、セブン&アイ・ホールディングス傘下の百貨店、そごう・西武も5店舗を閉鎖する方針を明らかにした。相次ぐ関係先の重大発表を受け、人員のリストラの方向性や規模感をいったん見直すという。低採算の売り場の閉鎖やブランドの撤退は継続的に検討を進める。
13年に中国企業の子会社となったレナウンだが、抜本的な収益改善は図られていない。18年度はコートなどの販売が振るわず、営業損益が25億円の大赤字に転落した。
さらに苦しい状況にあるのが、屋台骨だった「バーバリー」とのライセンス契約が15年に終了した三陽商会だ。10月末、19年度の通期業績予想を従来の6億円の営業黒字から18億円の赤字へと下方修正。4期連続の営業赤字となる見通しだ。経営責任を取るため、岩田功社長は来年1月1日付でヒラの取締役に退くこととなった。
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