8月27日夕、年金の財政検証結果が公表されるや、野党幹部のツイートが相次いだ。「現実的な経済成長のケースだと、いずれの場合も50%を割り込む」(国民民主党の玉木雄一郎代表)、「『30年後にモデル世帯の年金が2割削減』との記述が目につきました」(立憲民主党の蓮舫・副代表)。
同日、厚生労働省年金局幹部を呼んだ野党合同ヒアリングでも政府への追及は相次いだ。立憲民主党の長妻昭・代表代行は「5年前の前回検証では、8つの経済前提のうち、3つが『労働市場への参加が進まないケース』だった。今回は全体が6つに減り、『参加が進まないケース』は1つしかない。前提が楽観的すぎて、実態がわからなくなっている」と批判した。
ただ、実際は前回の最も楽観的な前提2つを削除して6つになっている。年金給付水準に大きな影響を与える実質賃金上昇率の想定もむしろ若干下方に移行している。
厚労省幹部は「足元では保険者数や就業者数、人口要素などは若干改善し、反対に実質賃金上昇率などは悪化している。それらプラス、マイナスの両面を反映して経済前提は設定された」と説明した。
合同ヒアリングで野党が最も時間を割いたのは「今回検証で、年金は何割減るといっていいか」だ。
「4割減と言っていい?」
立憲民主党の山井和則議員は「今まで厚労省は、給付水準は所得代替率で考えると言っていたのに、今回の検証で(実質)年金額は増えると書いた。これは、安倍首相が国会答弁で話したことに沿ったものだ。あたかも年金が増加するなんて。なぜ国民を惑わすことを書いたのか。安倍首相への忖度(そんたく)か」と声を荒らげた。
所得代替率と実質年金額の違いについては本記事(→関連記事へ)で説明したとおり。国民の生活実感に近い実質年金額は、所得代替率と比べ将来の減少率が大幅に小さく、多くのケースでは増加する。
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