中学受験の志願者数が回復傾向にある中、私立の中高一貫校の入試や人気の傾向にどのような変化があるのか。中高一貫校の事情に詳しい、森上教育研究所の森上展安代表に話を聞いた。
中学入試に挑戦する志願者の数はリーマンショック前の水準にまで戻ってきている。とくに首都圏は人口増が続いているので、それに連動して中学受験者数が増える余地がまだある。タワーマンションなどの建設ラッシュが続く東京の湾岸エリアの学校は、偏差値も高くなっている印象だ。
ただ、人気が集まっている学校とそうでない学校の差が大きくなっている。偏差値が中央より上の学校は増加が顕著だが、下の学校はまだまだ回復できていない。
偏差値が伸びているのは大学の付属校だ。共学の付属校は偏差値が上がり、人気が集まっている。早慶MARCHクラスの付属校だけでなく、中堅大学の付属校もそうなっている。今年から日本大学の準付属校になった目黒日本大学(旧日出)や2015年に校名を変更した東洋大学京北(旧京北)などの志願者が増えた。
大学は定員厳格化によって一般入試の合格者数を絞り込んでおり、大学入試が難しくなっている。大学自体に変化はなくても、それが付属校志向につながっている。
一方、厳格な校風の女子校の人気が冴えない。学力を伸ばす力がある学校でも、年々偏差値を落としている。
今は、「明るく元気な子を育てる」といった校風でないと保護者のウケがよくない。伸びている学校は、受け身ではなくアグレッシブなマインドを育てることをアピールしている。
女子校は、共学化やグローバル化を打ち出すことによって、生き残りを図ろうとしている。
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