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膨大な震災復興工事に吸い寄せられ、被災地には全国から建設会社が殺到した。とりわけ東京電力の原子力発電所で事故があった福島県とその周辺地域での除染業務は、「儲かる仕事」として瞬く間に建設業界に広まった。
「除染業務は平米当たりいくら、で請負金がはじき出される。最初は作業に手間取ったが、だんだん効率が上がって、利益も増えていった」。ある除染業務を手がけたゼネコンの幹部は、こう振り返る。通常の建設工事は粗利率が1割前後だが、除染業務は2割を優に超えることもあった。
ゼネコンに除染の知見はない。にもかかわらず受注できたのは、除染の中心となる草むしりや土の掘り起こしといった作業を人海戦術に頼っていたからだ。下請け業者のネットワークを抱え、大量の労働力をかき集められるゼネコンに白羽の矢が立った。それでも下請け業者だけでは手が回らず、除染目当てで設立された新興の業者にまで多数の仕事が渡っていった。
金のにおいを嗅ぎつけ、被災3県では雨後のたけのこのように建設や関連する企業が設立された。2017年秋に破産した仙台市の建機リース会社、日商もそうした企業の1社だった。震災直後に設立された同社は、復興工事に伴う旺盛な建機需要で業績を拡大。15年の売上高は20億円を超えたが、復興工事の収束による受注減少と工事の遅延に伴う資金回収の遅れで資金繰りがショートした。

大量の工事途中で破産
破産だけならまだしも、復興の進捗にまで悪影響を及ぼした例もある。埼玉県地盤の建設会社、エム・テックは昨年10月に破産。被災地で数多くの工事を受注しており、宮城県発注の工事が約21件・80億円分、気仙沼市でも約54億円分の市発注工事が止まる事態になった。
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