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政治・経済・投資 #マネーは逆回転へ バブル崩壊の予兆

利上げの打ち止めが近づく 金融政策 米国

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  • 河野 龍太郎 BNPパリバ証券 経済調査本部長・チーフエコノミスト

米国が現在、完全雇用を実現できているのは、長期の金融緩和で、「バブル」が醸成され、総需要がかさ上げされているからではないのか。過去20年、米国経済は金融的不均衡(バブル)なしには完全雇用を達成できなくなっている、というのが筆者の仮説だ。完全雇用だったのは、2000年のドットコム・バブル、00年代半ばのサブプライム・バブルのときだ。

1990年代の情報通信革命で、製造業でも非製造業でも、労働節約的なイノベーションが続き、所得増加が支出性向の低い一部の富裕層に集中するようになった。その結果、貯蓄と投資を均衡させる自然利子率がマイナスの領域に入り、完全雇用に容易に到達できなくなった。

バブルにより完全雇用が実現されているとすれば、問題は、景気が過熱してくると長期金利に上昇圧力がかかり、資産市場の動揺が始まることだ。18年10月以降、株式市場は下落基調にある。バブル崩壊が始まったと主張するのは尚早だが、最終局面は遠くないだろう。

FRBの継続利上げが不均衡調整の引き金に

気になるのはFRB(米国連邦準備制度理事会)の動きだ。FRBのパウエル議長は18年夏には、インフレが落ち着いていても景気拡大が続く以上、金融的不均衡の蓄積を避けるべく緩やかな利上げを続けることを明確にしていた。市場関係者は、前任のイエレン氏と同様、インフレが落ち着いているかぎり、最大限の雇用を確保すべく金融市場に優しい金融政策を続けると解釈していたため、誤りであったことが認識されると、それが10月の株価急落につながった。

本来、金融的不均衡を避けるための政策運営は適切だ。ただ、すでに不均衡の蓄積が進んでいたのなら、継続利上げ観測の台頭が、不均衡調整の引き金を引いた可能性がある。それを懸念してか、11月下旬以降、パウエル議長は、政策金利はすでに自然利子率のレンジの下限近くに引き上げられているとして、利上げ打ち止めが遠くないことを示唆したように見える。ただ、市場の期待をコントロールしようとするのは、あまりに危険だ。

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