外国人労働者の受け入れ拡大のための出入国管理法(入管法)改正案の審議が国会で始まった。2019年度からの5年間で約26万〜34万人の受け入れを政府は想定する。受け入れはスムーズにいくのか。ミャンマーから多くの人材を日本に派遣している西垣充氏に聞いた。
──法改正の方向性や中身についてどう見ていますか。
日本を「選んでもらえる」ことが最も大事だ。日本経済にも貢献してくれる、いわば「よい外国人」に来てもらうには法制度も重要だが、現場となる受け入れ企業の取り組みについて、もっと議論されるべき。そこで大事なのは、外国人労働者が自らのキャリアプランを描けるような企業かどうかだ。外国人労働者は、将来の帰国を念頭に、在留中にどれだけのキャリアを積めるかを考えている。
──収入だけではないということですか。
経済発展中のミャンマーでは国内での就労先が限られ海外就労希望者も多い。短期間で高収入を得たいミャンマー人は、単純労働者として中東諸国に向かう。日本での就職希望者は、収入は多少少なくても、日本語や技術、経営ノウハウを学んで将来は母国で就職あるいは起業できるようなプランを描く人が多い。
──キャリアプランについて具体的なケースはありますか。
大阪の企業で働くミャンマー人社員が一例だ。日本語に加えCAD(コンピュータ利用設計システム)などの一定の技術を習得したが、本人はその技術を生かして母国で働くことを希望していた。そこで、この企業は現地での起業を支援し、仕事の発注も定期的に行う可能性があることを伝えた。その結果、この社員は母国での起業の可能性が見えたことで、高いモチベーションで働いている。将来この社員が帰国しても、企業側からすれば実力も気心も知れた発注先を得ることになる。これはウィン・ウィンの関係だ。こうした人材活用法があることが日本では知られていない。ただし、このケースは外国人に限らず、日本人であっても十分ありうることだ。
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