
AI(人工知能)が自発的にものを考え、好奇心を持つ──。AIが人間を超える「シンギュラリティ(技術的特異点)」にもつながりうる、“人工意識”を開発するベンチャーが日本にある。
アラヤの金井良太社長(40)は脳の研究者。英サセックス大学などで脳が計算をする仕組みを解明してきたが、AIブームの中で同僚の研究者が米グーグルなどに招聘されていく中、「社会に影響を与えようと思って起業を決意した」(金井氏)。
人工意識とは何か。AIの深層学習(ディープラーニング)では、入力した情報の範囲内での認知しかできない。それが意識を持てば、自らの認識の正しさを判断する「メタ認知」をし、自律的に行動することができる。たとえば、地震など突然の災害時に、ロボットがその場で状況を学習して救助活動をする、といったことも可能になる。
ただ人工意識の実用化にはまだ時間がかかる。当面の目標は「ネズミくらいの意識を作ること」(金井氏)。まずは画像認識と情報分析サービスの2事業を育てる。同社の画像認識技術は性能を落とさずに演算量を圧縮できる点が特徴で、スマートフォンやドローンなどの小型機器にも搭載可能。大手自動車メーカーや通信会社など50件弱との企画が進行中だ。前人未到のAIが実用化されるまで、収益拡大を急ぐ。

東京大学大学院に在学中の22歳のときに起業。開発したアプリ開発用ソフトは2011年にミクシィに売却、翌年には2つ目の会社を設立。約12億円の資金調達にも成功──。このまばゆいばかりの経歴を持つのが、シナモン代表の平野未来氏(34)だ。
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