有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #少数異見

「リアル」を求め、街に出よう 誰の味方かフェイスブック

3分で読める 有料会員限定

私事ながら、日本で2カ月暮らし、タイで1カ月暮らす生活を送っている。タイの、あのまったりした空気が何とも心地よいのだが、近年、日常生活の光景が一変した。街中の表通りから屋台が一掃されつつあるのだ。

東南アジアの生活の「リアル」は路上にある。いまだタイ語がちんぷんかんぷんの筆者でも、路上の屋台で麺をすすれば、地元の生活を呼吸できる。地元の人たちには、屋台は濃厚なコミュニケーションの場になっているはずだ。

その屋台を、なぜ、軍事政権が目の敵にするのか。公衆衛生や通行妨害とかが大義名分なのだろう。が、4月中旬、ザッカーバーグCEOが米国議会に召喚されたフェイスブックスキャンダル。あれを見て勘繰りたくなった。

軍事政権はタイの人々を「リアル」から切り離し、ひたすらバーチャルなネット世界に追い込もうとしているのではないか。

ネット民主主義の幻想

東南アジアは人口の半分、3億人がフェイスブックの利用者だ。そしてフィナンシャル・タイムズ紙によれば、東南アジアで最も有効にフェイスブックを活用しているのが、最高権力者たちだ。たとえばフィリピン。大統領の“麻薬戦争”を批判する野党、ジャーナリストはSNSで徹底的に攻撃されている。その「荒らし」には政府予算がついているという。

あるいは、総選挙を控えるカンボジア。フン・セン首相はフェイスブックで970万人のフォロワーを持つ一方、新聞社・放送局を閉鎖し、ついには最大野党を解散に追い込んだ。「リアル」をたたき潰せば、フン・セン首相のフェイスブックは向かうところ敵なしだ。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数