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トランプ氏が自動車狙う真意 「本丸」が標的に

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  • 菅原 淳一 みずほ総合研究所 政策調査部
5月11日、自動車各社首脳と会談したトランプ大統領。環境規制の緩和にも言及した(AFP/アフロ)

「非常に驚いた」「信じがたい」。5月23日、トランプ米大統領が自動車・同部品の輸入制限に向けた調査の開始を商務省に指示したことに対し、日本の産業界から驚きとも戸惑いともいえる声が広がった。報道によると、現在2.5%の乗用車の関税を、最大25%まで引き上げることが検討されているという。

米通商拡大法232条に基づく今回の調査で、自動車・同部品の輸入が米国の国家安全保障に脅威を与えていると判断されると、大統領は輸入制限措置を発動することができる。トランプ政権は今年3月、同条に基づき、鉄鋼・アルミ製品に追加関税を課す措置を発動し、世界各国から強い非難を浴びている。

追加関税などの輸入制限措置は、本来WTO(世界貿易機関)協定違反であるが、米国は国家安全保障への脅威が理由であるため「例外」として認められると主張している。しかし、EU(欧州連合)などの世界の主要国はこれを認めていない。世耕弘成・経済産業相も「世界市場を混乱させ、WTOに基づく多角的貿易体制に悪影響を及ぼしかねない」と懸念する。

トランプ大統領は5月11日、自動車メーカー各社首脳との会合で、乗用車関税の20%への引き上げに言及しており、自動車貿易の不均衡是正に近々動きだすのではとの見方はあった。とはいえ、実際に輸入制限措置が発動されれば、その影響は鉄鋼・アルミ製品の場合とは比較にならないほど大きい。いくらトランプ政権でもそこまではしないだろうという希望的観測は、見事に打ち砕かれた。

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