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トルコ|現実主義の全方位外交 地政学を知り尽くした国家

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  • 今井 宏平 ジェトロ・アジア経済研究所研究員

INDEX

公正発展党を率いるトルコのエルドアン大統領(右)(TURKISH PRESIDENTIAL PRESS SERVICE/AFP/アフロ)

トルコはしばしば地政学的に重要だといわれる国家である。実際にトルコのどのような点が重要なのだろうか。

第一に、中東、 南コーカサス、東欧、バルカン半島という多様な地域に陸続きで隣接している点である。第二に、黒海、東地中海、マルマラ海に接しており、カスピ海ともそう遠く離れていない点である。黒海と東地中海を結ぶボスフォラス海峡とダーダネルス海峡の存在は特に重要である。

第三に、潜在的なものも含め、中央アジア、アゼルバイジャン、イラクの石油・天然ガスの輸送ルートとして欠かせない点である。特にロシアを経由せずに、中央アジアやアゼルバイジャンと欧州を結べる点は、多くの国にとって魅力である。第四に、イラク、シリアの上流に位置し、チグリス川とユーフラテス川の水資源をコントロールできる点である。第五に、インジルリク空軍基地をはじめとしたNATO(北大西洋条約機構)の施設を保有している点である。

冷戦時代はソ連、冷戦後はイラクやシリアといった、米国を中心とした国際社会が最も脅威を感じる国々と接しており、戦略上重要視されてきた。

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