トランプ米大統領は2017年12月6日、エルサレムをイスラエルの首都と公式に認め、米国の在イスラエル大使館をテルアビブからエルサレムに移転すると宣言した。彼は大統領選挙中から大使館のエルサレム移転を公約に掲げており、今回の決定はその公約の履行である。だが、実は最近の米大統領の多くは同じ公約を掲げており、彼らは就任後、ネガティブな影響をおそれて公約を履行しなかった。それをトランプ大統領はあえて行ったのである。
エルサレムは1948〜49年の第1次中東戦争で西をイスラエル、東をヨルダンが占領、その後67年の第3次中東戦争でイスラエルが全域を管理下に置いた。91年のマドリード中東和平国際会議に始まる、いわゆる和平プロセスではエルサレムの帰属は「最終地位交渉」によって解決されることとなっていたが、イスラエルは国際社会の合意を無視し、事実上エルサレムを支配し続けてきた。もちろん、それを公式に認めた国はない。諸外国は、商都テルアビブをイスラエルの首都としてそこに大使館を置いているのだ。
エルサレムはユダヤ教、キリスト教、イスラムという三つの一神教の共通の聖地。その地位には政治だけでなく、宗教・歴史・民族が複雑に絡み合う。エルサレムはダビデとソロモンのイスラエル王国の首都であり、イエスが布教し、処刑された場所でもある。また、イスラム教徒は当初、エルサレムに向かって礼拝を行い、預言者ムハンマドはメッカから有翼の天馬ブラークを駆り、エルサレムの遠隔(アクサー)の礼拝堂から天に昇ったとされる。
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