企業からワークショップ型の研修を依頼されることが増えている。研修を行う数週間前に、担当者と実施項目について調整する。戦術論から意思決定法、リーダーシップ、危機管理法、災害対処法、身体操作法、健康維持法、サバイバルテクニックまで、要望に合わせて実施しており、今のところ一番人気はチームビルディングである。
一般的にチームビルディングは、ただ人が集まっただけの集団から、共通の目的に向かって協力し合える集団へ成長させるプロセスといわれている。だが、それだけでは、協調性のある仲間づくり程度のことで終わってしまう。私はこれを、「強いチーム」を作るためのプロセスととらえている。
この「強さ」は、対人的な強さではなく、より困難な目的であっても達成する能力のことだ。そうした能力に長けたチームづくりでは、レベル1から5まで、費やす時間によって到達する段階が異なる。レベル4以上となると、日常生活からそうとう懸け離れているので、今回は、レベル3までの内容を紹介したい。
ホウレンソウが無用に
まず、レベル1。チームとして仕事をしてはいるが、個人の技術や能力を寄せ集めた域を出ていない状態である。ほかのメンバーの技術水準、思考過程、行動パターンを観察し、評価している段階で、自分も観察、評価されていることが気になる。他人の目を気にする結果、一所懸命な姿勢や余裕があるふりをしてしまう。この段階ではチームで目的を達成することより、チーム内での自分の立ち位置を大切にしてしまっている。
レベル2では、仲間の技術水準や人となりを理解している。自分の本心を隠したり演技をしたりする余裕のない状況に追い込まれた経験が何度かあったり、長い時間を仲間と一緒に過ごしたりしていると、この関係になる。互いに真の実力や思考過程、行動パターンを生かしてチームの歯車をかみ合わせようとする意識が出てくる。
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