2017年3月期に19年ぶりの赤字に転落した日揮。海外で大型不採算工事が相次ぎ、柱のLNG(液化天然ガス)プラントの受注も低迷する。
6月に就任した石塚忠社長は副社長まで務めて退社、その後復帰した異色の経歴を持つ。名門の経営立て直しにどう挑むのか。
──社長就任から3カ月が経った。
200人規模の社員を集めたタウンホールミーティングをすでに5~6回開催したほか、30代前半~40代前半の中堅社員を20人ほど集めた集会も行っている。社長としての考えを直接伝えたいからだ。その場で「驕り、過信がある」と社員には言っている。
──社長としてのこだわりは?
形骸化したことはやめようと言っている。方針を示すときは具体的に1ページの文章にまとめさせている。社長方針もEPC(設計・調達・建設)事業のタガを締める、インフラ事業を強化する、人材を育成するなど項目は3~4だけで、そのための具体策も絞って書いてある。
──会社に戻って何かがおかしいと感じた、と発言していた。
おかしなことがあれば伝わるのが当社の文化だが、プロジェクトの現状が社内で正しく伝わっていない実態が一部であった。それを社員には率直に伝えた。社員はみなわかってきているし、手応えを感じている。深刻に考えているわけではなく、ここは直せると思う。
──発電などインフラ事業の強化をうたっている。
「上は言うだけじゃないのか」という社員の声が直接あった。もちろん私は本気だから、本気度が伝わる人事を行った。海外インフラプロジェクト本部を新設し、そこにオイル&ガス分野のエース級社員を5人送り込んだ。その本部長は、大事業のベトナムの製油所建設を成し遂げた人物。「摩擦が起きても気にするな、結果を出せ」と言っている。
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