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『実践 ポジティブ心理学』を書いた前野隆司氏に聞く 「狭く深い人間関係より広く浅い関係が幸せ」

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よくいうポジティブシンキングが、ネガティブ感情を排除するやや行き過ぎの前向き思考なのに対し、ポジティブ心理学はポジティブな自分とネガティブな自分を両方認め、よりよく、幸せな状態を目指す学問だという。

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──よく「幸せは気の持ちよう」といいますよね。

心理学や認知科学、脳科学が発達していなかった昔は、気の持ちようだと根性論で語るしかなかった。最近はもっと科学的に、いくつかの条件を整えれば「well-being」(心身ともに充実したよりよい状態)を目指せることがわかってきた。病気になりにくい体を作ることの“心版”なんです。

──人生が好転していく黄金比率はポジティブ感情とネガティブ感情が3対1、という説を紹介されています。ポジティブ100%というのもまたいけない?

ポジティブに振り切るとヒトラーの全体主義みたいになってしまう。心の中の批判的感情を抑えるとそれがストレスになる。

ネガティブは決して悪い面だけじゃないんです。実際社会の役にも立つ。日本人は世界一、不安遺伝子を持つといわれますが、「この点がまだダメだ」というネガティブ感情が緻密なものづくりやすしや工芸に見る研ぎ澄まされた美学を完成させたともいえる。嫌な上司がいたら愚痴も言いつつ、前向きに対応策を考えるとか、いい部分も探してみるとかしたほうが幸せ感は上がる。要はバランスです。

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