ゲームは子どもの教育に悪いのか。この問題はテレビゲームがこの世に登場して以来、親の関心を引き続けてきた。特に現代はテレビに接続する据え置き型ゲーム機や持ち運び可能な携帯機に加え、スマートフォンでのゲームが普及しており、ゲームの誘惑は強まっている。
ゲームはどんな形で子どもに影響を与えるのか。考えられる経路は大きく二つある。一つはゲームによる体験が直接子どもに与える影響。たとえば、「暴力的なゲームをやると子どもが暴力的になる」という説が代表的。もう一つはゲームに時間を取られることの間接的な影響。ゲームによって勉強時間や外で遊ぶ時間が奪われ、結果として学力低下や肥満の原因となるという説だ。
これまで行われてきた統計調査では、直接・間接両面でゲーム習慣は子どもの成長と負の相関関係があることが示されている。ゲーム時間が長い子は学力が低く、問題行動が多いといった傾向である。文部科学省の全国学力・学習状況調査でも、2016年の中学生の数学Bのテストで、ゲームをまったくしない子どもが1日4時間以上遊ぶ子どもを平均20点近く上回ったことが報告された。
この結果について「相関関係があるからといって、因果関係があるとは限らない」と話すのが、慶応義塾大学総合政策学部の中室牧子准教授だ。暴力的なゲームをやるから子どもが問題行動を起こすようになるのか、もともと問題行動を起こす子どもが暴力的なゲームを好むのかは、相関関係を調べただけではわからない。また親の教育方針といった第3の要因がゲーム時間と子どもの勉強量の両方に影響を与えた結果、実際には影響がないにもかかわらず、表面上は相関関係が観察されるという指摘もある。
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