「下りると思った保険が下りなかった」。そう言って相談に来る人が最近増えている。
特に多いのが、医療保険の「3大疾病」をめぐる相談だ。3大疾病とは通常、がん、心疾患、脳血管疾患を指す。日本人の死因の1位、2位、4位を占める深刻な病気だ(3位は肺炎)。保険各社は、それらの病気になったら一時金を給付したり、給付対象入院日数を無制限に延長したりする医療保険を開発し、ここ数年、販売を積極化している。
だが、この3大疾病の範囲は、実は商品によって微妙に異なることに多くの加入者が気づいていない。
「3大疾病」というものの、心疾患については、「急性心筋梗塞」のみを対象にしている保険が多いのだ(図表1の「一時金」や「日数無制限」「免除」の欄で、BやCがついている商品)。
心疾患には、狭心症や心不全など急性心筋梗塞以外の疾病も含まれる。たとえば、広く心疾患を保障対象としているメットライフ生命の場合、心疾患患者への入院給付金の支払件数に占める急性心筋梗塞の割合は11%(2011~15年の実際の支払件数ベース)。狭心症と心不全の支払件数合計は50%を超える。
脳血管疾患についても同様だ。急性心筋梗塞のみを3大疾病の対象にしている医療保険は、「脳卒中」のみを対象にしている(図表1)。メットライフ生命の脳血管疾患患者への入院給付金支払件数に占める脳卒中の割合は77%。残る23%は脳卒中以外の脳血管疾患への支払い。
このほか、入院時の給付日数を延長する保障の対象が、肝硬変のみか、より広い肝疾患まで対象にしているか、慢性腎不全のみか、より広い腎疾患を対象としているか、という違いもある(図表1「入院延長」)。
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