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誠実さを欠く日銀の説明 はぐらかし、論理の使い分け、安直な断定

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[今週の眼]小峰隆夫 法政大学大学院教授
こみね・たかお●1947年生まれ。東京大学卒。経済企画庁経済研究所長、物価局長、調査局長、国土交通省国土計画局長などを経て、2008年から現職。日本経済研究センター理事・研究顧問も務める。著書に『人口負荷社会』『日本経済論の罪と罰』『政権交代の経済学』など。(撮影:尾形文繁)

マイナス金利政策を導入した後、日本銀行にとって最も予想外だったのは、一般国民レベルでの反応が著しく否定的だったことではないか。

内閣府の「景気ウォッチャー調査」(2016年2月)には「マイナス金利については、自分のおカネが知らないうちに減るというイメージを持っている客が多い。なるべくおカネを使わないでおこうという雰囲気が感じられる」といったコメントが多く寄せられた。

こうした動きを受けてかどうかはわからないが、日銀はホームページ上に「5分で読めるマイナス金利」という、一般向けにマイナス金利の意義を解説する文書を掲載した。しかし、その内容については次のような疑問がある(以下の文章では日銀の文書を一部簡略化しているので、関心のある方は原典を参照していただきたい)。

第一に、すれ違い型の答え方が気になる。「銀行に預金しているお金も減ってしまうの?」という問いに対して「そんなことは起きません」とは言わずに「ヨーロッパではマイナスになっていません」と答えている。

「銀行が損しない?」という問いに対しても「日本の金融機関は去年もたくさん収益を上げています」と答えている。いずれも論点がずれている。こういう説明では、国民は、はぐらかされたと感じるのではないか。

第二に、都合に合わせて論理を使い分けている。たとえば「(預金金利は)少しは下がるでしょう?」という質問に対して「100万円預けて1年間の利息が200円だったのが10円になった程度ですから(大したことはない)」と答えている。

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