経済復調の陰で金融が不安定化
2016年の世界経済は波乱含みだ。何もなければ実体経済は堅調な足取りとなりそうだが、金融市場の不安定化が打撃を与える可能性があるからだ。上図のように、16年の実質GDP(国内総生産)成長率は、米国をはじめ、日欧やインドなど一部の新興国などで緩やかながら向上する見通し。世界全体の成長率については3.6%(15年3.1%)が見込まれている。
なお、上の地図は、13年1月以降の実質実効為替レートの変動がどれだけ純輸出に影響を与えたかを表したものだ。日欧は大規模な金融緩和による通貨安で純輸出が増加したのに対し、ドル高が進んだ米国や自国通貨をドルと連動させてきた中国や中東産油国などは通貨高によって純輸出を減らした。16年も米国の利上げでこうした傾向は続くとみられる。
ここでは新たな金融ショックの危険性を指摘しておきたい。震源地となりそうなのは米国を中心としたジャンク債に投資する投資信託やETF(上場投資信託)だ。12月中旬、これに該当する米サード・アベニュー・マネジメントの投信や英ルシダス・キャピタル・パートナーズの清算が突如発表され、株式市場は不安定化した。
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