橋下徹大阪市長が政治生命を懸けた大阪都構想は、5月17日の住民投票において69万4844票対70万5585票で否決された。
「大阪夏の陣」とも呼ばれた今回の一戦。自民党大阪府連、公明党、共産党、民主党の連合軍を徳川方とすれば、豊臣方は橋下氏が率いる大阪維新の会。1615年の戦いでは豊臣氏が滅亡したが、今回も“城方”が敗北した。
争いは熾烈を極めた。5月上旬の報道各社の世論調査で約10ポイントの劣勢が伝えられた維新側は12日、10人ずつのボランティアを翌々日から投票日の17日まで大阪に派遣するよう全国会議員に要請。「1000人部隊」を結成した。それにも増して、大量の動員をかけたのが、反対派だ。「感覚として、われわれの7~8倍の人数がいた」と維新の党関係者は証言する。
両陣営は市内365カ所に設置された投票所で有権者を挟んでにらみ合った。反対派の運動員が維新のボランティアにつばをかけ、罵倒する場面もあったようだ。
連日のテレビCMやタウンミーティング、さらには「橋下徹が嫌いでも、大阪都構想には賛成してください」という自虐的なビラの効果もあったのか、投票率は66.83%と高かった。デッドヒートの末に敗れた橋下氏は、12月の大阪市長の任期満了に伴い、政界から引退すると宣言した。しかし、「出馬は2万%ない」と言明してすぐにタレントから大阪府知事に転身した橋下氏だけに、何か口実をつけて国政転出や民間大臣として入閣を図る、とのうわさもある。
江田氏も党代表を辞任
だが、より切実な問題は、橋下氏の政界引退で維新の勢力がバラバラになりかねないこと。その懸念は早速現実化した。江田憲司氏が維新の党代表辞任を表明したのだ。橋下氏の引退表明会見の後、江田氏はこう語った。
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