32人抜きの大抜擢で話題となった三井物産の社長人事。資源価格の下落が続く中、新たな経営体制はどんな戦略を描くのか。安永竜夫新社長に聞いた。
──戦後の三井物産社長としては最年少(54歳)での就任となる。
次期社長を言い渡されたときは準備も覚悟もできておらず、正直なところ頭の中が白紙になった。それから2カ月半経って、自分なりに覚悟を決めて経営をしている。当社は、より柔軟に時代の変化に合わせた経営をやっていく必要があり、若返りは一つのメッセージになる。
米国や中国、東南アジア、ロシアでずっと仕事をしてきたが、海外では40代や50代の社長なんて当たり前。大事なのはプロフェッショナルであるかどうかだ。“若さ”を生かして海外企業のトップと関係を作り、直接交渉でネットワークをどんどん広げたい。
日本企業はミドルアップ・ミドルダウンといわれているが、これから会社全体を動かしていくには、トップダウンが不可欠だ。
──原油価格の急落が資源投資を行う商社に逆風となっている。
商社はものすごくリードタイムの長い仕事をやっている。私自身、(大型のLNG〈液化天然ガス〉プロジェクト)サハリン2に携わってきたが、これは1980年代に着手し、最終的に投資の意思決定をしたのが2000年代の初めだ。それだけで20年を超える。
当然、その間にエネルギー価格は騰落したし、経営幹部も代わった。だからといって方針を変えたら、こうした大型案件はできない。私の役割は、先人のたすきをつなぎつつ、目の前にあるディールフロー(投資案件)の中で、いい案件を選別してきちっとまとめていくことにある。
この記事は有料会員限定です
残り 626文字
