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再稼働差し止めの衝撃 高浜原発に仮処分命令

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  • 中村 稔 東洋経済 編集委員
関電が2015年11月と見込む再稼働時期が不透明となった、高浜原発3、4号機(KPS)

司法が原子力発電所の再稼働に「待った」をかけた。福井地裁は4月14日、福井県や関西の住民ら9人の申し立てを認め、関西電力高浜原発3、4号機の再稼働を差し止める仮処分を決定した。

仮処分で原発の運転差し止めが認められたのは初めて。正式な差し止め裁判が継続中でも、仮処分はすぐに効力が生じる。関電は仮処分取り消しを求める考え。が、それが認められないかぎり再稼働できず、関電が2015年11月と想定する再稼働の時期はさらに不透明となった。

今回の決定を下した樋口英明裁判長は14年5月、関電大(おお)飯(い)原発3、4号機の運転差し止めを命じる判決を出している(関電が控訴中)。その大飯判決では、「大飯原発の運転によって、直接的に人格権が侵害される具体的な危険がある」と認めた。今回の仮処分決定も、基本的に同様の論理を踏襲している。

特に問題視しているのが、基準地震動(想定する最大の地震動)だ。過去10年足らずの間、四つの原発において、基準地震動を超える地震が5回起きていると指摘。現状の基準地震動の策定手法は「信頼性を失っている」とした。

関電は新規制基準の導入を機に、基準地震動を550ガルから700ガルへ引き上げている。しかし、根本的な耐震補強工事を行わないまま基準地震動だけを引き上げるという対応は、「安全設計思想と相容れない」と指摘。基準地震動未満の地震によっても、冷却機能喪失による炉心損傷に至る危険があり、「万が一の危険という領域をはるかに超える現実的で切迫した危険」があるとした。

福井地裁は高浜原発の脆弱性を解消する方策を提示。(1)基準地震動の策定基準を見直し、基準地震動を大幅に引き上げ、それに応じた根本的な耐震工事を実施する、(2)外部電源と主給水ポンプの耐震性をSクラスにする、(3)使用済み核燃料を格納容器のような堅固な施設で囲い込む、(4)使用済み核燃料プールの給水設備の耐震性をSクラスにする──の四つを挙げた。

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