かつて“3カウント”寸前まで追い込まれた新日本プロレスが、復活を遂げようとしている。
年明け早々、1月4日に開催された毎年恒例の東京ドーム大会には、3万6000人のファンが集結。昨年から1000人、一昨年からは7000人の観客増を達成した。
今の新日本の勢いを牽引するのは女性客だ。数年前まで会場に足を運ぶのは男性が圧倒的だったが、今は棚橋弘至や中邑真輔など主力レスラー目当ての女性の姿が、試合会場のリングサイド席に目立つ。会場に足を運ぶ客の3割を女性ファンが占める。
現在、新日本の運営を担うのは、カードゲーム会社のブシロード。2012年に同社の傘下に入った新日本はさまざまな改革に取り組んだ。
その一つがグッズの改革だ。定番土産のTシャツを、普段も着用できるような洗練されたデザインに改良したことで、物販収入が回復。広告宣伝でも積極的な策に打って出た。JR山手線の車両や駅構内にポスターを大々的に掲げることで、新たな客層を開拓。こうした取り組みが女性客の獲得につながった。
14年7月期には売上高で22.6億円を達成。00年代後半の11億~15億円で低迷した時期から一歩抜け出した。とはいえ、ここに至るまでは紆余曲折の連続だった。
これまで新日本は、創設者であるアントニオ猪木をはじめ、数々のスター選手を輩出。1997年には過去最高となる39.3億円の売上高を達成するなど隆盛を極めた。
だが、00年代に入ると、「K-1」や「PRIDE」といった格闘技が一大ブームを巻き起こした。対する新日本のメディア戦略は、あくまで受け身の姿勢に終始。その結果、既存のファン以外への訴求力が急激に弱まり、人気は一気に衰退した。
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