「サッポロ一番」が圧倒的に愛され続ける納得の訳 袋麺で不動の首位、洗練より無性に食べたくなる味

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「消費者調査を行うと『その時の気分で選ぶ』という方は結構おられます。もちろん同じ味を食べ続ける方もいらっしゃいますが、『子ども時代はみそ、大人になってから塩』という方、またはその逆の方もおられます。それぞれの思いで楽しまれているようです。

2019年、ユーザーの方にTwitter上で投票していただき決着をつける『サッポロ一番 みそ派塩派大論争』キャンペーンをしたことがあります。その時も大接戦でした」(同)

ちなみに結果は次の通りだった。

(外部配信先では図表や画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

サンヨー食品広報宣伝部の水谷彰宏さん(筆者撮影、撮影のためマスクを外しています)

久しぶりの「簡単調理」にも選ばれやすい

在宅時間が増え、簡単な料理を作り始めた人も多い。別のメーカーの取材では「麻婆豆腐の素を使った『麻婆豆腐の作り方』動画では、再生回数が増大した」という話も聞いた。

「久しぶりに何かを作ろうとした方に『サッポロ一番』は選ばれやすいようです。即席麺には舌の記憶があり、他の加工食品に比べて手軽なのもあるでしょう」

福井尚基さん(マーケティング本部 広報宣伝部部長)はこう話し、「常温で長期保存もでき、コストパフォーマンスが高い」という長所も指摘する。

小売店の特売では5袋入りパックが300円程度で販売されることもある。昔から財布にやさしい商品だが、実は発売以来、味をほとんど変えていないという。

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