次世代の、ものづくりを磨く場所
ドイツ発インダストリー4.0の衝撃
NRWジャパン
ドイツ最大の経済規模を誇るNRW州の
アドバンテージ
EUの主要国であり、欧州経済の牽引車役を担うドイツ。そのドイツ16州の中でも経済規模が最大で、人口も最も多いのがNRW州だ。ドイツ全体の2割強を占めるGDP、約1800万人の人口は、もはや州というレベルを超えている。州都デュッセルドルフをはじめ、レバークーゼン、ドルトムント、ボン、ケルンなど日本でも認知度が高い都市を擁するNRW州は、オランダ、ベルギーの両国と国境を接し、欧州のほぼ中央に位置している。
NRW州がドイツ最大、欧州の中でも有数な経済規模を持つようになった要因の一つが、ロジスティクスのアドバンテージだ。州の西側には「父なる川」ライン川が流れ、ルール川との合流地点にあるデュイスブルクには、年間積載量1億2300万トン以上を誇る世界最大級の内陸港がある。このライン川とルール川、そして大小の運河により形成される水上交通網は全長約720kmに達し、流域の港は大小合わせて120を数える。
もちろんドイツ自慢のアウトバーンも、NRW州だけで日本の高速道路総延長の約4割に相当する2200kmが張り巡らされている。そのうえ州内には六つもの空港があり、世界中の約400都市に直行便が飛び立っている。鉄道も例外ではない。2011年1月には前述したデュイスブルクと中国・重慶とを結ぶ全長1万1000km以上の貨物鉄道路線も開通している。NRW州は欧州におけるロジスティクスの要衝とも言えるだろう。
欧州市場へのゲートウェイ
古くから石炭産業や鉄鋼産業を基盤として発展してきたNRW州は、地理的な優位性を生かしながら、新たな近代産業を育て、経済産業構造の革新に取り組んできた。
たとえばライン川流域のケルン・ボン地域だけを見ても、自動車・機械製造、化学、金融・保険、小売り・卸、IT・テレコミュニケーション、輸送、メディア、バイオテクノロジーなど多彩な産業が高度に集積。さらに、ケルン・ボン地域には27の大学のほかにも、数多くの研究機関が立地しており、欧州でもトップクラスの研究・科学インフラが形成されている。
こうした経済力の集積に導かれるように海外からの投資額でも、NRW州はドイツ最大のポジションにある。実に、対ドイツ外国直接投資の総額に占めるNRW州の割合は約4分の1。すでに1万4000社以上の外国企業がNRW州に立地しており、その中には日本企業も550社以上に及んでいる。数多くの日本企業は1950年代からNRW州をドイツ市場のハブと位置づけ、欧州市場へのゲートウェイと評価して、拠点を展開してきたのだ。この動きは現在も衰えることなく、むしろ加速しているようだ。