京丹後が誇る「市民総幸福のまちづくり条例」

市や県の枠を超えて人を支える政策(上)

「政治」というと、「難しそう」「私には関係ない」「偉い人がなんとかしれくれる」と敬遠してしまいがち。しかし、今まで目を向けてこなかっただけで、当たり前だけれど、政治と私たちの生活はつながっている。経営ストラテジストで作家、そして1児の母でもある坂之上洋子さんが、「あまり知られていないけれど、実はいい政策」をフィーチャーし、ビジネス目線、ママ目線、NPO目線で、素朴な疑問を明らかにしていく。
第5回目は、京都府京丹後市の中山泰市長。

京丹後市の野菜を大阪へ支援。その意図とは?

坂之上京都府京丹後市では、大阪の生活困窮者の方へ農業支援をされていると伺いました。

中山そうなんです。西成のNPO法人釜ヶ崎支援機構と組んで、うちの市で採れたタマネギとジャガイモを差し上げています。

坂之上ええと……市長、正直に感じたことを感じたままに聞いてもいいですか(笑)?

中山はい。

坂之上京都府の京丹後市が、府をまたいで大阪の生活困窮者を助けるっていう政策が唐突すぎて、よくわからないんですけど。

中山そうですか(笑)?

坂之上これ、自分の市とはぜんぜん関係のない地域支援ですよね? 個人でやるならわかりますけど、市とか県で、そういう境界線を超えて具体的なことをやっていくのは、なぜそんなことするんだ? とか、いろいろ非難されたりしませんか?

中山ええ。おっしゃる通りです。実は、この政策はね、大阪の生活困窮の方々への支援でもあるのですけれど、京丹後の方の中で、いろんな事情で働かずに引きこもられている方に働いていただいて、普通の生活に戻っていただく、そういう支援でもあるんです。

坂之上引きこもりの方々への支援?

中山ええ。京丹後市の中の、働きに出ることが困難になっている方々に、この取り組みに参加していただいています。市民の方から農地を提供していただき、これまで引きこもっていたけれど、外に出てみたいと思う方と共に農業する。

坂之上あぁ、そういう意図なんですね。

中山働く意味をさらに開拓していただく場を、設定するわけです。

坂之上働く意味の設定?

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