●研究室訪問を受けた学生の8割は応募に前向きだが、訪問企業は少ない
【研究室訪問による応募時形成】

【研究室訪問における企業とのコミュニケーション】

知名度の低い素材や生産財メーカー、中堅・中小メーカーの人事は「買い手市場と言われるけれど、知名度が低い当社への応募が少なく、思うような採用ができない」と嘆くが、自分たちが大学の研究室に出向いて自社の技術や製品を説明する努力をしているかというと、そうではない。Webまかせで自らが出向かない。良い学生を採用できないのではなく、採用するための手続きを怠っていると言ってもいいだろう。
20年以上前は、企業人事は研究室とのパイプをいかに維持、拡大するかに努力していた。夏から秋に数週間かけて全国の研究室への挨拶をして回る習慣があった。そういうパイプは1990年代のバブル崩壊後に細り、やがて蒸発した。
また大学教授も「推薦を出しても企業が採用しないことがあるので、もう推薦は出さない」「学生が自由応募したがる」と言う。しかし研究室訪問の習慣を失ったメーカー人事が多い現在こそ、研究室訪問の効果は高い。
ねらい目は、新幹線が通っていない地域の大学だ。何事にもコストパフォーマンスが重視されるので、交通の便が悪い大学を訪問する企業が少ないからだ。
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