ヘッドハンターがキャリア形成に
伴走してくれる時代
35歳限界説の崩壊、海外ニーズの伸び…、
今の求人の肌感覚をズバリ!
佐藤 転職市場がどのような状況か、みなさんのご意見をお聞かせ下さい。
福留 市況の改善によって求人数は増加傾向にあります。これは特定の業界に限らず、市場全体に当てはまることです。それに伴い人材の動きも活性化しており、若年労働力の採用ニーズは引き続き堅調を維持しています。加えて現在のトレンドとして言えるのが、ミドルからシニアの人材に対する採用ニーズが高まってきていること。人口減少によって今後深刻な人材、リーダー不足になることを見越しての動きが感じられます。
丸山 私もその点については同感です。転職が決まった人の平均年齢が上がっており、50歳で転職に成功したという例も出てきています。これまで世間で言われてきた「35歳限界説」が崩れ始めてきている。若年層の補完としてではなく、重要な責任あるポジションを任せる対象としてミドル層のニーズが高まっています。あと地方で目立つ動きとしては事業承継。2代目や3代目へのスムーズなバトンタッチに資する番頭候補を採りたいというオーダーが増えてきています。
重國 お二方のお話に付け加えると、海外進出に伴う求人ニーズが増えてきているというのが実感です。それは大手の日系会社だけでなく、中小の企業も命題として掲げている。以前からすでに海外進出を果たしている企業であれば、これまで欧米を中心としていたものが東南アジアや、それを飛び越えて中米、南米、アフリカまで。もう少しアーリーステージの企業であれば東南アジアの求人が中心となっています。
佐藤 海外ニーズはリーマン・ショック後から大きく高まっていましたが、それは主に中国を中心としたものでした。現在では中国の求人が落ち着いている一方、第三国でのニーズが増えてきている。「グローバル」ということが特別なものではなくなったという印象です。