「別財布」の共働き夫婦が金欠に陥りやすい訳 結構高収入なのに、なぜかお金が逃げていく

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2人で稼げば余裕があると思いきや、お金に困っている共働き夫婦は珍しくない。共働き特有の「落とし穴」に陥るからだ(写真:チータン.C/PIXTA)

コロナ禍の影響で収入が減った人、仕事を失った人も少なくないでしょう。予期せぬ事態に備え、あらかじめ考えておく対応策を「コンティンジェンシープラン」といいますが、コロナに限らず、経済環境が大きく変化していく時代には重要なことだと思います。

中には、「生活に余裕があるから準備なんてしなくても平気」と高をくくっている人がいるかもしれません。とくに、共働きの世帯にコンティンジェンシープランとは無縁の人が多いのですが、隠れているリスクに気づいていないだけ、というケースも少なくありません。

実際にあったケースとともにお話ししましょう。あなたには、思い当たる節がありませんか?

出世した妻に「お金の話」をしなくなった夫

太田広道さんと妻の裕実さん(どちらも仮名)は、35歳で同い年の会社員夫婦です。キャリアアップが早いのは裕実さんのほうで、管理職に昇進して年収も毎年アップしています。「仕事が楽しい」とのことで、広道さんにクライアントとのやり取りや売上目標を達成したことなどを話したりしています。

しかし、裕実さんはあることに気づいていました。「夫が自分の仕事について私に話すことがなくなったんです……」。広道さんは能力給で働き、「ボーナスがけっこう出たよ」などと、以前は収入についても話していました。「でも最近は一切話しません」と裕実さん。共働き夫婦に何が起きたのでしょうか。

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