停滞する新興国のたばこ販売
――JTの利益の過半を占めるのが海外です。コロナ禍で海外の市場動向は変わったのですか。
先進国と新興国で傾向が分かれた。欧米などの先進国ではたばこの販売数量が総じて堅調だった。国内需要が高まった国もある。例えば、たばこの税率が高いイギリスでは、(自国より税率の低い)スペインやフランスでたばこをまとめ買いする消費行動があったが、ほかの地域に移動することが難しくなったので国内で買うようになった。
逆に新興国では、所得の減少や将来不安が生まれたことにより、たばこの販売数量も停滞した。先進国と差が出た理由は、政府による国民への迅速な支援だ。日本でも(国民1人に)10万円を給付する特別定額給付金があったが、そのような支援が欧米諸国では割と早めに行われた。それが消費や生活に対する不安を取り除く要因になり、たばこの購入にも影響を与えた。
次ページが続きます:
【日本国内のたばこ需要は底堅い】
