感情を揺さぶる「デジタル音声広告」の実力 なぜ音声が企業ブランディングに有用なのか

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超集中に導く音楽で「仕事への没頭」を表現

ウォンテッドリー
代表取締役CEO
仲 暁子

「Spotifyは音楽好きの若いユーザーが多く、クールなイメージもあり、それが私たちの目指すブランドイメージとマッチするのではないかと感じていました。私たちがターゲットとする若手ビジネスパーソンは音楽を聴きながら仕事をしているという情報もあり、親和性は高いと推測していたんです」

と語るのは、ビジネスSNS「Wantedly」を運営するウォンテッドリー代表取締役CEOの仲暁子氏だ。ウォンテッドリーは昨年夏、つながり管理アプリ「Wantedly People」の400万ユーザー突破を記念する「ENERGY MUSIC PROJECT」を展開。プロジェクトではm-floをはじめとしたアーティスト4組が“ビジネスパーソンを超集中へ導く作業用BGM”を制作した。

「当社は『シゴトでココロオドルひとをふやす』をミッションにしていて、それを実現するキーワードに『没頭』を挙げています。今回のプロジェクトはまさに、仕事への没頭に寄与したいという私たちの想いを形にしたものです。没頭できる人を増やすには没頭できる環境を増やすこと。ビジネスパーソンの仕事はスマホの通知やメールの音で遮られてしまうという話もあったので、没頭できる環境をつくるために音楽が果たせる役割は大きいと考えました」(仲氏)

▼実際の音声を再生できます

集中へ導く音楽のカギは「懐メロ」と「自然音」

そこでシナジーがあると思ったのが、楽曲をそのまま聴いてもらえるSpotifyのデジタル音声広告だ。2019年8月からの約1カ月間、Spotifyにて広告を展開。このプロジェクトでは「没頭」を実現するために楽曲そのものを4曲もつくっており、それがSpotifyという媒体にぴったりとハマった。集中力に関する専門家チームとの公開実験により、「すでに知っている音楽」「自然音」が集中力促進に効果的であることが判明した。こうした実験結果をもとにアーティストたちが約20分ほどの楽曲を制作。冒頭には過去のヒット曲を彷彿とさせるメロディが流れ、中盤では水と森の音などの自然音が流れるものだ。

「調査では、音楽を聴くことで70%ものビジネスパーソンの集中力がアップすることがわかりました(※4)。私たちの目指す『没頭』は、分解すると『自律』『共感』『挑戦』の3つの要素からなっており、『共感』を軸にした人と会社、人と人との出会いの創出のために会社訪問アプリ「Wantedly Visit」、そして「Wantedly People」を提供してきました。新たに提供開始したエンゲージメント領域の3サービス、リモートワークでもチームを管理できるコンディション・マネジメント『Pulse』、社内報『Internal Story』、従業員特典『Perk』といった事業もそれぞれの要素を支援し、『没頭』を実現するためのもの。今回の音声広告によるブランディングで、そういった私たちの事業の目指すビジョンを十分に伝えられたかと思います。とくに私たちが手がけるような新奇性・独自性の高い商材のプロモーションでは、Spotifyの持つ先進的なブランドイメージがプラスに働くのではないかと思います」(仲氏)

Spotifyが事後に行う「ブランドリフト調査」の結果では、今回の出稿により、楽曲を認知した人の割合は広告接触者が非広告接触者に比べて、11.8%上回った。さらに、好印象を持ったと答えた人も、非接触者に比べ接触者が17%も上回る結果に。他社事例や一般的な動画広告認知と比べても非常に高い数値となったそうだ。ともすると、ユーザーに嫌われかねない「広告」という存在が、不自然でない文脈で生活に入り込み、ブランドのメッセージを伝えられるのは、デジタル音声広告ならではの強みといえるだろう。

※4 仕事でのデジタルツールの影響及び音楽に対する意識調査
https://m-flo.withwantedly.com/