なぜ、結婚式場選びでクチコミが流行るのか!? 結婚式場契約件数業界ナンバーワン*の「ウエディングパーク」がけん引する新たな市場

※結婚準備クチコミ情報サイト「ウエディングパーク」における2014年4月1日現在の結婚式場契約件数
(ウエディングパーク調べ)

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結婚式場などブライダル業界のプロモーションと言えば、かつては結婚情報誌に広告を掲載するぐらいしか方法がなかった。だが、最近になってその流れが変わろうとしている。キーワードは「インターネット」だ。結婚式場をインターネットで探すというユーザーが急増しているからだ。そのニーズに応える新たな企業も台頭してきている。結婚準備クチコミ情報サイト「ウエディングパーク」及び海外挙式情報サイト「リゾートウエディングFelicita(フェリチタ)」を展開する株式会社ウエディングパークは、そのトップランナーだ。
 

サービススタート10年で、
結婚式場契約件数業界ナンバーワンへ

高級ホテルや専門式場からチャペル・教会、レストランなどまで、全国には約4000の結婚式場があるとされる。そのうち、約1900の式場と契約し、情報提供しているのが結婚準備クチコミ情報サイト「ウエディングパーク」だ。2004年にウエディング業界で初めてクチコミサービスをスタートさせた。クチコミサービスのパイオニア的存在であり、もちろん業界トップのシェアである。件数だけでなく、その内容にも注目したい。定評あるホテル格付けガイドで「六つ星」の評価を得ている外資系高級ホテルのほか、国内を代表する有名ホテルや結婚式場の情報が並ぶ。一方で、隠れ家的なレストランウエディングや、一軒家を貸し切るゲストハウスウエディングなどの情報も充実している。

代表取締役社長
日紫喜 誠吾

サービススタートから10年で契約件数ナンバーワンの地位に達したことについて日紫喜(ひしき)誠吾社長は「『クチコミ情報サイト』という当社のビジネスがようやく理解されるようになってきた」と話す。

いまでこそ、書籍や家電などのほか、さまざまな商品・サービスがユーザーの「クチコミ」で評価され、それがユーザーの購買判断を大きく左右する時代になっているが、「ウエディングパーク」でのサービスをスタートしたころはまだ過渡期。特にブライダル業界はインターネットの活用もほとんど進んでいなかった。

同社の成長の歴史も、決して順風満帆ではなかったようだ。「むしろ、大きな危機を何度も経験しました」と日紫喜社長は振り返る。

 

スタート当初は厳しい状況が続いていたが、現在では大きく契約件数を伸ばしている。

「結婚準備情報も必ずクチコミになる」という信念を貫いて

「ウエディングパーク」に掲載されているクチコミ情報は現在、約40万件を突破している。その中には、「披露宴会場に大きな柱があり、新郎新婦が見えにくい」、「駅からホテルまで坂道のため、お年寄りの参列者にはきつい」といった、いわゆるマイナス評価のものもある。

「サービススタート当初は、『わざわざお金を払って、なぜ悪口を書かれないといけないのか』とおしかりを受けることも少なくありませんでした」(日紫喜社長)。

営業活動にも苦労したようだ。前例のないビジネスだけに、顧客である結婚式場はもちろんのこと、同社の社員にとってもなかなか手応えを感じることができない。

「2年やっても、お客様(結婚式場)は伸び悩み、やってもやっても売れない。若手社員だけでなく、役員までも、何人も辞めていきました」

その逆境を乗り越えたのは、「これからは式場選びも必ずネットの時代、クチコミの時代になる」という日紫喜社長の信念だった。

その後の市場の変化はご存じのとおりである。カップルが2人でスマートフォンを手に結婚式場を探すことが当たり前になっている。さまざまな商品・サービスと同様に、結婚式場においても、マイナス評価を含むクチコミ情報を見て、「他のカップルがその式場をなぜ選んだのかを知り、安心し、納得した上で式場を選ぶ」(日紫喜社長)という流れが確実にできているのだ。

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