フューチャーセッション
「レジリエンスの未来」
対話により「これからの日本の地震対策の姿」を創造していく
参加型セッション
【協力】東洋経済新報社/あいおいニッセイ同和損害保険/インターリスク総研/フューチャーセッションズ/ヤフー/京都 造形芸術大学外苑キャンパスPlanetary Design講座(竹村真一教授)/企業間フューチャーセンター
【連携コミュニティ】Future Meeting(日産自動車有志の会)/助けあいジャパン/ IT×災害/Community Crossing Japan /iSPP
災害国・日本の幸福な
未来を対話で探ろう
最初にファシリテーターを務める金沢工業大学虎ノ門大学院教授でフューチャーセッションズ社長の野村恭彦氏が、企業、行政、NPOがセクターを越えて協力し、地域・社会の課題に取り組む「フューチャーセッション」について説明した。フューチャーセッションは、持論を主張し合うのではなく、互いを理解し合うための対話を丁寧に重ねて大きな合意を形成し、対話の中で得られた気づきをアクションにつなげられる場づくりを目指す。そのために、互いの「想い」を尊重し、良い関係性を築き、この場で知り合った縁を大切にする、といったルールを設定した。
また、野村氏は、確率の高い未来を予測する「フォアキャスティング」では、現状が変わらない理由に絡め取られてしまうと指摘。前向きな議論に導くため、極端な未来を仮定して「その時に私たちはどうしているだろうか?」を起点に備えを考える「バックキャスティング」を未来思考として紹介した。
この日のセッションの方向性を決める「大もとの問い」は、主催の大成建設ライフサイクルケア推進部耐震推進室営業部長の小野眞司氏から示された。東日本大震災は多くの「想定外」を生み、建物などのハードウエアだけでは想定外を上回る備えをすることが難しいことを浮き彫りにした。ハードだけでなく、社会の仕組みなどソフト面の対策充実も求められている。小野氏は「災害では、生活者全員が当事者になるのに、客体と主体に分かれて対策を任せるということになりがちです。厳しい自然災害に襲われる日本で、どうしたら安心して暮らせる幸福な未来を拓けるのか、皆さんとともに考えていきたい」と語った。