コロナ長期化、生保に吹く販売自粛という逆風 広がる対面営業の自粛、業績への影響必至に

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業績面では大きな逆風となりそうだ。大手4社の2019年4~12月期決算は、売り上げに当たる保険料等収入は、全グループが前年同期比で減少。保険収益と資産運用益からなる基礎利益も、住友生命グループを除いて減少した。国内外の金利低下に加えて、外貨建て保険など貯蓄性商品の販売停滞が影響した。残る2020年1~3月は、新型コロナが逆風となって襲いかかる。

生命保険事業はストックビジネスであり、すでに獲得している保有契約から生み出される利益が大きい。そのため、外食やホテル業などと違い、短期間の営業自粛がそのまま業績に大きな影響を与えるわけではない。

それでも、新型コロナウイルスの拡大に伴う各自治体の要請などを受けて、地域によっては2~3月の時点で積極的な販売を自粛してきた生保が多い。自粛が長期化すれば販売面での影響は小さくない。

ネット生保は販売が加速

その一方で新型コロナの影響をほとんど受けずに業績を伸ばしているのが、ネット生保だ。ライフネット生命は2020年3月の新契約件数が前年同期比約27%増となった。2月単月では同約16%増であり、3月に入って伸びが加速している。

コールセンターには「新型コロナでも入院給付金はおりるのか?」などの問い合わせが増えており、「保障される」との回答を聞いて契約手続きに入る人もいたという。同じネット専業のアクサダイレクト生命も、病気・ケガでの入院・手術などを保障する医療保険の申込件数が、3月単月で前年同期比50%増となった。

保険代理店を展開するアドバンスクリエイトでも1月以降、オンライン生命保険の申込件数が急増している。同社Webサイトを通じた2月の申込件数は前年比約22%増、3月は同約82%増と急増している。太陽生命のネット完結型の生命保険への申し込み件数も、「想定以上に伸びている」(同社)という。

新型コロナの感染拡大に際し、生保各社は保険料の支払猶予期間を最長6カ月間に延長したり、保険契約者向けの貸付金利を0%にするなどの対応をとっている。生保各社が契約者向けに設けている24時間365日の健康相談サービスには、コロナ感染が疑われる顧客からの相談も入っている。

コロナ収束の時期はまだ見えず、生保各社にとって悩ましい日々が続きそうだ。

高見 和也 東洋経済 記者

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たかみ かずや / Kazuya Takami

大阪府出身。週刊東洋経済編集部を経て現職。2019~20年「週刊東洋経済別冊 生保・損保特集号」編集長。

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