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「IT素人」コミュニケーション改革成功の秘訣 ツールの社内展開で押さえるべきポイント

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「管理職であっても、触って、体験してもらわなければ仲間にはなってもらえません。その鉄則をブレずにお願いしました。各支社を一緒に訪問させていただきましたが、反応の違いはあっても、働き方を変えることへの前向きさを感じました」(高田氏)

日本たばこ産業
たばこ事業本部
セールスグループ
営業管理部 次長
楠根健次氏

小池氏の上司である、JT たばこ事業本部 セールスグループ 営業管理部 次長の楠根健次氏も「セールスの最前線にいるからこそ、変革の重要性、危機感を持っていたのでしょう」と振り返る。

利活用促進者「ESM(Employee Success Manager)」を養成する、チェンジマネジメントのメソッドのポイントを高田氏が小池氏に伝え、それをまたアンバサダーに伝える形で変革が進んでいった。

「アンバサダー同士も『Teams』で情報を共有していますので、ある支社の管理職を巻き込んだアプローチをほかの支社が参考にする、そんな効果もありました」(小池氏)

セールス部門では現在、「Teams」をインストールしているのは約9割。これを100%に近づけ、「真に活用されている状態」にしていくのが小池氏の目標だ。また、会社全体への浸透・定着に向けてセールス部門のノウハウを積極的に提供していくつもりだ。

「この先、会社全体への浸透・定着が進み、それこそマーケティング部門など他部門とセールス部門が今以上に柔軟に連携できるようになれば、働き方の改革だけではなく、売り上げに直結するようなシナジーも生まれるはずです」(楠根氏)

新たな時代に向けた挑戦に必要なツール

チェンジマネジメントを実践し、コラボレーションツールの利活用を定着させるためには労力がかかる。しかし、労力をかけるだけの価値はある。

「われわれのビジネスは、ドラスティックに変化しています。今の世の中、どのようなビジネスにおいても不確実性は高いはずです。そんな中で、『Teams』の利活用は、社員同士のつながりを生み出し、『大きな波にみんなで立ち向かっていこう』というエンゲージメントにつながりました。それこそが大きな成果なんです」(小池氏)

組織改革を推進・加速させるのは容易ではないが、本連載のタイトルにもあるように、ビジネスの世界は、間違いなく「個人」から「チーム」の時代へ変わりつつある。多くの企業が新たな時代に向けた挑戦を始める今、どのようなツール、どのような伴走者を選択するかは、重要な経営課題の1つと言っても過言ではないだろう。

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