シリーズAでつまずく経営者が抱える問題 危機に直面したときに必要な「自己変革」

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秋好 やはり会社が危機に直面したときですね。このままでは壁を乗り越えられない。そう思ったときこそ、自分を変えるチャンスだと思います。30名くらいの規模の会社で苦しんでいる社長さんは、大抵の場合、自己変革できていない。壁にぶつかることを繰り返しながら、自分を変えていくべきです。

山下 確かに、シリーズを重ねるごとに何らかの経営問題が発生します。私も人材面など、多くの場面で苦しみましたが、失敗を重ね遠回りしながら、自分の得意なこと、苦手なことを理解できた経験が、いま役立っています。

吉田 前職では事業の成長スピードが問われるため、トップダウンで意思決定せざるをえず、メンバーの成長機会を奪ってしまったという経験があります。そうした反省もあり、現在は社内でのコミュニケーションや仕事の進め方を見直しています。

困ったとき、苦しいときに支えてくれる存在とは?

宮坂 先輩経営者などのコミュニティーとの関わり方についてはいかがですか。

秋好 創業当初は右も左もわからなかったので、先輩経営者のアドバイスはとても参考になりました。今は経済同友会に入会していますが、委員会で仕事をご一緒すると仲良くなれることが多いですね。大企業の社長の方も、実際に会うとフランクで、面白い方が本当に多いです。

山下 投資契約1つ取っても正解がわからなかったので、先輩経営者によく聞きに行っていましたね。また、人脈を広げるという点では、VCの方から紹介を受けたほうがスムーズな場合も多いです。

宮坂 GMOベンチャーパートナーズでは、IPOを成し遂げた出資先企業がシリーズA、シリーズBにおいてどんな悩みを抱え、どう克服したか。そのデータを蓄積して、パターン化しているので、再現性をもって企業にアドバイスできることを大きな強みとしています。また、問題を予知することやネットワークのハブとして人的リソースや情報も提供していますので、ぜひ活用していただきたいですね。

吉田 確かに、自分では考えてもみなかった意見を言ってくれる人がどれだけいるかということは、非常に大切だと思います。その意味でGMOさんからのフラットな意見は大いに役立っています。

山下 大きな経営判断について相談したときに、ポジショントークではない意見を聞けたことは、ありがたかったですね。そんな人が近くにいてくれると、とても心強いです。

秋好 実は、宮坂さんにCFOの立場で私たちの資金戦略を練ってもらったことがあります。経営全般について、ときに耳の痛いアドバイスもありますが、あくまで私たちの立場に立ってアドバイスしていただけることは、大きく役立っていると思います。