シリーズAでつまずく経営者が抱える問題 危機に直面したときに必要な「自己変革」

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ベンチャー企業が次々と誕生している一方で、すばらしい技術やアイデアがあっても、シリーズAーB段階でつまずく企業は少なくない。「資金調達がうまくいかない」とか「経営体制をどう変えればいいのか」など、問題は山積している。そんなときに相談に乗ってくれるのが、さまざまな事例を知るベンチャーキャピタルや先輩経営者たちだ。そこで今回は、GMOベンチャーパートナーズの宮坂友大氏、リノべるの山下智弘氏、エブリーの吉田大成氏、ランサーズの秋好陽介氏に、自らの経験を踏まえ、成長段階のベンチャー企業における問題点を語り合ってもらった。

宮坂 創業年はランサーズの秋好さんが2008年、リノべるの山下さんが10年、エブリーの吉田さんが15年です。皆さんにこれまでの道程を振り返っていただき、シリーズAやシリーズBにおいて、どのような形で資金調達されたのかをまずお聞かせください。

GMOベンチャーパートナーズ
パートナー
宮坂友大氏

秋好 創業から4~5年は自己資金でやっていたのですが、当時クラウドソーシングが注目され始め、競合も増えていく中で、急成長するために資金が必要になりました。そこで、シリーズAでは30社ほどのベンチャーキャピタル(以下、VC)をリストアップして、その中から最も相性がよさそうな2社を選びました。その1社がGMOベンチャーパートナーズです。シリーズBでは事業会社との提携をメインに、計6社から出資を受けました。

リノべる
代表取締役社長
CEO
山下智弘氏

山下 シリーズAは創業から4年後くらいでした。20~30社のVCを回りましたが、当初は契約書の見方もわかりませんでした。その後は、1年半ごとにシリーズB、Cと重ねていき、いずれも事業会社からの出資が中心ですね。

吉田 自己資金で創業して、9カ月後からシリーズAという形になりました。多くのVCの方々からお声がけいただきましたが、シリーズA以前から頻繁にオフィスを訪問してくださったVCとご一緒することになりました。

宮坂 当時を振り返って、創業時に描いたイメージと現在の姿や時間軸にギャップはありますか。

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