質問が人を育てる、変える、突き動かす

4段階の成長フェーズで使い分けるのがカギ

そうして適切な質問をしていると、相手は自分で考え始め、主体的に行動するようになり、自分の行動に責任感が伴ってくる。自分で考え、自走する人材に育っていくのである。

質問PDCAが成長を加速させる

ここで大事なのは、「何を自ら考えてもらうのか」ということだ。そこで軸となるのが「PDCA」である。ただやみくもに質問をするのではなく、「部下が自らPDCAを回せるように」「相手の成長フェーズに合わせて」質問をするのがポイントだ。

例えば、ルーキーがP(計画)の段階ならば「目標を達成するために、やったほうがいいと思うことは何?」などと質問し、D(実行)の段階に入るときは「実行するうえでの不安は何がある?」と問う。さらに例えばシーソーに対して、C(評価)やA(改善)の段階では「現状の結果を生み出している事象とその理由は?」「どんなプランに改善しますか?」と質問するというように。

こうして、相手の成長フェーズに合わせた質問でPDCAサイクルを回し、人を育てるメソッドを同社は「質問PDCA」として体系化し、「xDrive」(ドライブ)という会議型サービスとしてクライアントに提供している。驚くべきことにこの「xDrive」を導入したことで、売り上げや利益が短期間で急増したり、過去最高収益を実現したり、生産性が大幅にアップするような企業が続出しているという。

「実は私も、以前はマネジメントが得意ではありませんでした。クライアントの業績は伸ばすことができるのに、私自身の部下やチームはうまく育てられていなかったのです。でもあるとき、質問することの重要性に気づいたことで、私自身が変わることができたのです」

そう語る荻野氏にとって、マネジメントや人を育てるというのは、その人の可能性を引き出すことだという。そのためには適切な質問をすることが決定的に大事になるのだ。

「『質問しても、答えが返ってこなかったらどうするのか』『適切ではない質問をしたら逆効果ではないか』という相談をよく受けます。その多くは相手の成長フェーズを理解せずに画一的な質問をしていることが問題です。そういったケースの対処法も別途ありますが、でも、失敗してもいいではないですか。トライ&エラーをしないと質問はうまくなりません。失敗してもめげずにトライ&エラーを繰り返す。それだってPDCAではないですか」

質問PDCA xDriveを通じての最終目的は、参加する経営者、マネジメント層の方々に“質問PDCA”を使い自走する組織をつくってもらうことだという。座学ではなく、現場の目標を共に追いながら体感してもらえる仕組みが、多くの企業の成長に貢献できているのではないだろうか。

『xDrive 質問でPDCAは加速する』 
荻野純子著 キングベアー出版

荻野氏は自ら確立した「質問PDCA」の理論を『xDrive 質問でPDCAは加速する』(キングベアー出版)という本にまとめている。またFCEトレーニング・カンパニーは東京と大阪で定期的に質問PDCA xDriveを無料体験できる経営層向けセミナーも行っている。

さて、最後の質問にしよう。

「自分で考え行動する組織」をつくりたいあなた、ここまで読み終えて、次のアクションはどうしますか?

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