地域と連携して社会的課題の解決へ。
大学が担う新たな役割。 【知の拠点として培った教育・研究の成果や学内資源を地域に還元】
龍谷大学

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学生が現地に滞在して
地域の活性化事業に取り組む「域学連携事業」

龍谷大学政策学部は他大学とともに「域学連携地域活力創出モデル実証事業」(総務省2013年度採択事業)に参加し、兵庫県洲本市と京都府京丹後市において、同市や地元住民と連携して地域活性化を目指す新たな事業モデルの構築に取り組んでいる。

龍谷大学が中心的な役割を果たす兵庫県洲本市との域学連携では、地域の自然・文化・農漁業の魅力と同時に再生可能エネルギーを取り入れた住民の暮らしを滞在型観光で体験してもらうグリーン&グリーン・ツーリズムによる観光モデルを推進。2013年8月には政策学部の学生約100名が約1カ月間、洲本市に滞在するフィールドワーク合宿を開催した。現地で地域が抱える課題や知られざる魅力を調査する中で、学生らは住民の人柄や、洲本市の日常の暮らしそのものが魅力的な観光資源になることに着目。これらの魅力を広く発信するとともに、人口減少といった課題を解決するために若者定着にもつながるサポーター的な集客の増加が必要であると結論付けた。

龍谷大学大学院 政策学研究科 研究科長
地域協働総合センター センター長
白石 克孝

滞在中は地域資源を生かした観光ツアーやイベントのあり方を模索しながら、小水力発電所建設や電動漁船の活用を通じて、二酸化炭素排出量を減らすプロジェクトなどにも挑戦し、合宿の成果としてさまざまな観光モデルを提案した。各提案は今後、地域と協議しながら実現を目指すという。学生が「お客様」ではなく「地域の一員」として課題解決に取り組む姿に、地元住民から大きな期待が寄せられている。政策学研究科長及び地域協働総合センターでセンター長を務める白石克孝氏は語る。

「域学連携のような地域と連携した課題解決型の事業は、教育的効果はもちろん、大学が社会からの要請に応え、地域の持続的な発展に貢献できる仕組みとして大変意義があります」

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