日本女性の疲れは「共感しすぎ」が原因だ 「女性最年少上場」経沢香保子氏の理念とは?

拡大
縮小

「精神的な疲れに最も有効なのは最終的には、自分のキャパや考え方の幅を広げること。そうすることで、精神的な疲れは感じにくくなります。また、会社やパートナーなど自分がコントロールできない他人のことで疲れるのは、もしかしたらどこか依存しているからかも。いつでも相手がいなくても自立できる備えをしておけば気が楽になるはずです」

毎日30分の運動で、気持ちを前向きにリセット

さらに、睡眠以外にも疲労回復を促すのが運動習慣だという。

「朝起きて身支度をしたら、すぐジムに行くということを生活に組み込んでいます。ジムでは、ウォーキングをしたり、筋トレをしたりして、1回に30分程度しか体を動かさないのですが、この30分がとても大事。以前、著名な精神科の先生に『人はどうやったら幸せに生きられるのでしょうか?』と伺った時に『毎朝10分でも運動をすること。運動して体を脱力させることが大事』と教えていただきました。それ以来、運動は少しでも毎日行うようにして、最低でも週3日はジムに通っています」

また、運動以上に大事にしているのが、何事も「溜め込まない」というポリシーだ。

「私は毎日湯船につかり、汗や老廃物を排出することにしていますが、これはマインドも同じです。やらなくてはいけない仕事が多いと、それだけで頭がいっぱいになってしまいがちですが、私は手帳になんでも書き出すようにしています。思いついたこと、反省すべきこと、嫌だったこと、会社の数字まで……人に見せられないことも書いています(笑)。そうしてアウトプットすることで、いったん自分の頭から出して整理できるんです」

さらに、そもそもの仕事の量をコントロールするために、社外の顧問役や講演依頼なども時には断ったり、続けていたブログをやめたりと、NO という決断を下すことを恐れないようにしているという。すると、自分に向き合う時間を取ることができ、世間の指標や偏見、思い込みなどに引きずられることがなくなってきたそうだ。

次ページ他人を気にしすぎるから疲れてしまう?
お問い合わせ
ベネクス