新たな発想で進化するTDKの「モノづくり」 日本橋新本社から世界をつなげて未来を創造

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さらに日本橋新本社では「レゾナンス」を設置し、会社の歴史と概要が一目でわかるグラフィックウォールや最新技術のデモ展示を行っている。

「TDKはどういった会社なのか。何ができる会社なのか。それをお客様にイメージしていただけるような工夫を施しています。このレゾナンスを入り口として、千葉県市川市のテクニカルセンターにあるテクノスタジオ(技術や製品のより詳しい展示スペース)と連動しながら、お客様のニーズを捉え、ビジネスのコラボレーションを高めていきたいと考えています」

「共鳴」「共振」を意味するレゾナンスでは、TDKの歴史から最新技術をタッチパネルを通して知ることができる。また、小型モニターにはTDKが描く未来を映したショートムービーを見ることができる

デジタル化の進展に伴って、同社がとくに力を入れているのがIoT、自動運転、医療、通信(5G)、再生可能エネルギー、ロボット、VR(仮想現実)・AR(拡張現実)の7つのアプリケーションだ。

「現在、インダストリー4.0といわれるように、あらゆる産業分野で革新的な技術が導入されようとしています。例えば、自動運転のジャンルでは従来以上の電子部品が必要となっており、チップコンデンサが1つでも故障すれば、機能不全に陥ってしまう。そのために今必要とされているのが、壊れない電子部品なのです。現在も限りなく壊れない電子部品をお客様に提供していますが、これからは工場内のビッグデータなどを活用しながら、不良品をゼロにする”ゼロデフェクト”を目指したいと考えています」

TDKの基盤技術は磁性にある。そして、その技術をセンサなどに応用し、最先端技術に発展させてきた。こうしたTDKの技術は、今後、デジタル化社会が進む中で、欠かせないものになっていく。松岡氏が言う。

日本橋新本社から世界へ

「米シリコンバレーなどを中心に、デジタル化社会を実現するためのITサービスやシステムはどんどん進化しています。しかし、それらを具現化するために必要不可欠となってくるのがわれわれの技術なのです。もっと言えば、日本の技術力がなければ、デジタル化を具現化できないのです。これから新たなソリューションをどう提供できるのか。そのためにもお客様とよりつながっていくことが大事になってきます。今後は新本社を軸に営業部門や技術開発部門が積極的につながっていくことで、お客様のニーズを捉えていきたいと思っています」