2027年リニア開業で、日本はこう変わる 経営学者・入山章栄氏が語る「リニア開業後」

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一方で、入山氏が注目するのは、ビジネスパーソンが複数の拠点を持つ効果だ。

「日本は人口減少時代に入りましたが、これからは1人が2~3役を持つ時代になると考えています。仕事面では副業が活発になり、生活面では2拠点生活が増える、という具合にです。昨今、軽井沢や鎌倉、千葉などと東京の間で2拠点目を構える人が目立ってきています。人口減少の時代になると、地価が下がり、現在よりセカンドハウスを購入することのハードルが下がっていくことが予想されます。人々が複数の拠点で生活をするようになると、日本全体のアクティビティの量は増えるでしょう」

中間駅の山梨県駅、長野県駅、岐阜県駅は、いずれも東京とは異なり自然豊かな環境に恵まれている。「東京のみならずこうした環境にも身を置き、両拠点を行き交って楽しみながらビジネスをする人は増えるのではないでしょうか」(入山氏)。

また、リニアが大阪まで全線開業した後、東海道新幹線はのぞみ中心のダイヤから、ひかり、こだまの割合が高くなるため、ひかり、こだま停車駅の利便性が向上する。リニアの開業はひかり停車駅の多い静岡県などにもメリットがあるのだ。

リニアの開業は、三大都市圏やその周辺地域を中心に、ビジネス面、ライフスタイル面で大きな変化をもたらす可能性を秘めている。リニア中央新幹線の詳細はこちらのホームページにまとまっている。こちらのホームページを覗いて自分なりのリニアが完成した暁の「未来」を想像してほしい。

品川駅から、リニア沿線各駅までの所要時間
・神奈川県駅(相模原市):10分程度
・山梨県駅(甲府市):25分程度
・長野県駅(飯田市):45分程度
・岐阜県駅(中津川市):60分程度
・名古屋駅(名古屋市):最速40分
・大阪市駅(大阪市):最速67分
※駅名は名古屋駅を除いていずれも仮称
※リニア開業後の詳細はこちら