「親も知らないこと」を子どもと学ぶ親の役割 平井理央さんが抱える子育ての疑問とは?

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鈴木 貴子(すずき たかこ)
Z会 幼小事業部指導1課課長

鈴木 とくに低学年の学習では「自分が楽しい」と思えることが重要になってきます。そもそも子どもは自分で楽しいと思えることはどんどん自分でやろうとします。勉強をして問題を解く楽しさ、課題を全部やり切る楽しさなどがわかってくると自分から勉強しようとします。そのとき大事なことは、親御さんが具体的に褒めてあげること。そうやって子どもの気持ちを乗せていく。そうした経験が積み重なってくると「自分はできる」と思うようになる。そうなれば、何事も積極的に取り組めるようになります。

平井 具体的にしっかり褒めていくには、親も気を抜かずに、子どものことをしっかりと見て、観察していくことが必要ですね。

鈴木 子どもは自分の力の伸びを自分だけでは実感できません。子どもは前だけを見て生きていくものです。だからこそ、少しでも進歩したところがあったら、親が振り返りをして具体的に褒めてあげることが大事なんです。

「経験」から「知識」へ、自然な流れでの学び

平井 理央(ひらい りお)
フリーアナウンサー、タレント。慶應義塾大学法学部卒業後、2005年フジテレビ入社。「すぽると!」などを担当。12年、フジテレビ退社後、フリーとして活躍。17年、第1子女児を出産

平井 Z会の小学生コース 1・2年生では、子どもの「思考力」「判断力」「表現力」を養成するためにどういった特色を出しているのでしょうか。

鈴木 教科書プラスαの学習をすることを意識してつくっています。そのポイントの1つは、自分で考えなければ解けない問題を掲載していることです。例えば、国語では学びの幅を広げるために、教科書以外の文章などいろんな考え方に触れ、本質的な読解力を養っていくようにしています。そして、もう1つのポイントは、いろいろな「経験」をさせるということです。小学生コース 1・2年生には文字どおり「経験学習」という教材があり、実際に子どもに、身近な存在であるマヨネーズやアイスクリームなどを作る機会を与えます。そうやって作る過程で材料が変化していくことを「不思議だ」と感じてもらう。それを「モノの変質」として理科の知識につなげていく。先々の、理科や社会などの教科の学習に通じるようにさまざまな工夫をした教材を提供しています。

平井 わかりやすい経験から、知識につながっていくように、教材にいろんな種をまいているんですね。

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